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その業者は質問に即答できますか
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数社から見積り提案を受ける段階になってから業者や担当者を見抜く方法として一番良い方法は質問を投げかけることです。
質問内容は何でもいいのですがポイントはその場で質問するということです。メールだと返答までに調べられるのでベターです。その場で質問するのがベスト。
例えば、私がお見積りさせていただいたお客様でこんなエピソードがありました。あるサイディングボードに塗装ができるかできないかという悩みを抱えられていたお施主様が業者に質問されたのです。
『このサイディングには塗装できますか?』
質問された業者の担当者はみな違うことを言ったそうです。ある者は『調べてきます』、またある者は『わかりません』と。その中で『塗れますよ』と即答したのが私だけだったそうです。
別に特別なことをしたわけではありません。たまたま塗料メーカーと元サイディングメーカー勤務の方から塗れる新製品の塗料が発売されたことを知っていたから即答できたわけですが、でも実際は偶然ではないんです。
お施主様に外壁塗装工事を売っている者としては当たり前のことをしただけです。常に最新の塗料やあるいは塗料のトラブル事例なども情報収集して勉強し、正しい情報や工法を提供できるようでないとプロとは言えないと思うからです。
例えば、タイルの部分はどうするのか?とか、基礎は補修しなくて大丈夫なの?とか、何でもいいのです。質問を投げかけた反応でその業者が何に詳しくて何に弱いかがわかります。そしてお施主様がここは強いところに任せたいと思うところに決めればいいのです。
一般の消費者からの質問に答えられないプロに100万円以上もする外壁塗装工事を頼もうという気になりますか?私なら絶対に頼まないですね。
業者を見抜く質問例
Q.工期は何日かかりますか?
外壁塗装工事は誰がやっても最低12日はかかります。
順に、1日目 足場組 2日目 高圧洗浄 3日目 乾燥養生 4日目 各所養生 5日目 下塗り 6日目 中塗り 7日目 上塗り 8日目 付帯部塗装 9日目 付帯部塗装 10日目 養生撤去 11日目 各所手直し 12日目 足場解体
このような具合です。しかも1日1工程進んだ場合です。さらに雨が降りますから、その分工期が延びることになります。
大同防水では壁だけなら通常で14日工期をいただき、屋根壁なら20日間工期をいただいております。よって工期が何日かかるかを聞いて、12日未満で返答があるようであれば手を抜かれるかもしれません。
Q.ここは塗ってもらえるのですか?
見積り書の内訳書を見ると、外壁塗装○○とか、樋塗装、破風塗装などと項目が書いてあると思います。
どれがどこの部位かわかりますか?見積り書上では専門用語ばかりでわかりにくいですから、実際に家の周りを見て回って、ここは塗ってもらえるのですか?と聞いてみると良いかもしれません。
もし、塗りますよと返答があるのに見積書に記載していないなら怪しいですね。塗るならどうして見積書に記載しないのでしょうか?言われなかったら塗らないつもりだったかもしれません。
Q.基礎がひび割れてるのが気になるのですが?
外壁塗装工事は通常基礎より上の部分ですから基礎は疎かになりがち。でも住宅の寿命として最も重要なのは建物を支える基礎。
この質問でどういう返答が返ってくるかで本当にリフォームのプロかどうかがわかるかもしれません。あるいは診断の時点で基礎にも触れてくるかどうか?
Q.どうしてこのプランを提案したのですか?
業者が提案してきたプランの内容の理由を知りたいと思いませんか?
そこにストーリー性があるかどうか、自分が欲しいものに合っているかどうかがわかるかもしれません。
Q.違うプランで施工された物件を見せてもらえませんか?
どの建物にも同じ塗料を提案する業者がいます。ひとつの塗料の実績しかない業者は不自然です。
業者が提案していないプランでの施工物件があるかどうかを聞けば、その業者が何を売りたくて何を売りたくないのかがわかるかもしれません。
Q.長持ちさせるポイントを教えて下さい
外壁塗装はやらなくても死にはしません(笑)やらなくて済むならやりたくないですよね。やるならできる限り回数を少なくしたい。
ではどうしたら回数を少なくできるか?つまりどうしたら長持ちさせられるか?を聞けば工事に対する姿勢がわかるかもしれません。
Q.うちの家の寿命は何年持つでしょうか
日本の住宅の平均寿命や欧米諸国と比較してどうなのか、自分の家はあと何年持つのか、塗り替えの塗料の寿命ではなく家そのものの寿命を考えるにはこういう質問をしてみるのも良いのではないでしょうか。