窯業系サイディングは、現在の住宅で主流となっている外壁材です。
このページでは、窯業系サイディングの性質や塗料する時に気を付けるべき点についてご説明いたします。
また、高意匠サイディングの塗装・補修に関してもご紹介しているので、塗装を検討している方はぜひお気軽にご相談ください。
窯業系サイディングの性質
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昨今の住宅は約80%がサイディングボードの外壁です。サイディングには窯業系と金属系とがあり、中でも9割が窯業系サイディングです。
窯業系サイディングは、セメントと木の繊維を主な原料にして板状に形成したものです。金型技術の向上で、自由自在なエンボスと色合いを出すことが出来ます。
こう想像してください。セメントの中に木のくずを混ぜたものを金型に入れて固めて、取りだしたものをベルトコンベヤに載せて、インクジェットプリンターで色を付ける、これがサイディングボードの製造方法です。チョコレートと一緒だと思って頂ければ良いです。
問題は性質です。サイディングボードは意外と重いです。寸法は短手方向が455mm、長手方向が3,030mm、重さは1枚で16~24kgもあります。
重さや叩いた感触はセメントのようなので、一見コンクリートを想像してしまいますが、窯業系サイディングはコンクリートではなく木だと思わなければならないのです。
この性質を間違えて理解すると、塗る塗料を間違えてしまいますから注意が必要です。
窯業系サイディングを塗装する時の注意点
現行のサイディング外壁は通気工法と言って、サイディングボードを16~18mm程度浮かして張られています。
この空間が通気層になるので、サイディングボードの上に塗る塗料は通気性を有するものでなくても大丈夫です。
ただし、サイディングボードは熱を持ちやすいので、弾性の柔らかい伸びる塗料は塗らない方が良いです。伸びる塗料を塗ってしまうと、熱収縮により塗膜が膨れてしまうことがあります。
窯業系サイディングを塗り替える場合、塗料の選定は重要です。
高意匠サイディングの塗装方法
高意匠サイディングの場合はクリアコートで保護するプランが主流でしたが、あえて色を付けて2色、3色と色を替えて、外壁のイメージを一新させることもできます。
例えば、左の画像は2色を使って模様を替えた場合の仕上がりイメージです。元の1色の外壁よりも陰影が出て存在感が増し、高級感も演出できます。
右の画像は、3色を使って模様を替えた場合の仕上がりイメージです。
どちらもローラーで手塗りです。このような工法はすべての職人が施工できるわけではありませんし、むしろ嫌がる職人が多い中、大同防水では自信を持っておすすめしています。
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2色塗装
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3色塗装
その他にも、多彩模様と言って、塗料にチップが入ったものを吹き付ける工法もあります。
塗膜はキラキラ系なので女性受けが良いのですが、サイディング目地シーリングの上にも吹き付けるので、シーリングメンテナンスはしないことが前提になります。
シリコンにしますか?フッ素にしますか?無機にしますか?予算次第です、なんて言う営業トークは大同防水にはありません。
お客様が気に入られる工法がどれなのか、複数の選択肢をご用意させていただきます。
高意匠サイディングの模様のリペア補修
昨今、金型技術が向上したことにより、いろんな模様のサイディングが出てきました。
特に石を張ったように見せるような高意匠サイディングは非常に綺麗ですが、色あせてくる前にクリアー塗装で保護しなければなりません。
また、高意匠サイディングはひび割れたり、台風などで物理的な損傷を受けたりするとリペア補修が難しいのが難点です。
ですが、大同防水では高意匠サイディングリペア補修も行えます。
例えばこちら。
左の写真で部分的にピンク色になっている部分は、高意匠サイディングを補修した跡(他社施工)です。玄関先ということもあり、お施主様はすごく気になっているご様子。
「この色が違って見えるのが嫌なのよね。だから全体を1色で塗りつぶして欲しいの。」とまで仰られました。せっかく高意匠サイディングなのにもったいないですね。
そこで右の写真のように補修したところ、お施主様はとても喜んでくださいました。どこを直したかわかりますか?
直し方は企業秘密ですが、部分補修で目立たないように修復したので、今回はクリアーで保護する工法をご採用いただきました。
『本当はね、生前主人がこの外壁のデザインをとても気に入っていたから、このままの状態で残したかったの』と、大変嬉しいお言葉をいただきました。
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補修前(他社施工)
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補修後
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これをリペアしたのは弊社の近藤です。
実際に現場を見ましたが、本当に近くで見てもどこを直したのか全くわからない質感でした。
驚きました。彼にこんな特技があったとは・・・(笑)