代表:品川真一
レサスは、松下電工(現:KMEWケイミュー株式会社)から販売されていたカラーベスト屋根材で、ひび割れしやすい特徴があるため塗装はオススメできません。
塗装したとしても、屋根材自体の強度が上がるわけではないため、またすぐひび割れする可能性が高いです。
このページでは、レサスの正しい補修方法を説明しています。
目 次
塗装は不向きのカラーベスト|レサス(ピュアベスト900シリーズ)
松下電工(現:KMEWケイミュー株式会社)のレサスは、ひび割れやすいカラーベスト屋根材です。上の画像のように経年後、無数のひび割れ(ひび割れ箇所を黄線でなぞっています)が発生するので、塗り替えではなく張り替えなければなりません。
なぜなら、塗装したとしても、屋根材自体の強度が上がるわけではなく、またすぐひび割れする可能性が高いからです。
上の画像の右方向に一枚だけ黒い屋根材があります。この部分は、他社が差し替え補修したとのことですが、割れやすい屋根材なので人が上がると余計に割れてしまうことが予想されます…。
一体どうやって補修したのでしょうか?補修作業で、他の屋根材を一枚も割らなかったとは考えにくいのです。
画像の黄色線は、ひび割れをなぞったものです。これを見ると、補修箇所の下場付近に多く割れが発生していることがわかります。おそらく、補修作業で新たにひび割れを増やしてしまったのではないかと思われます。
*H15年12月に(株)クボタと当時の松下電工(株)の住宅外装建材事業部門を事業承継し、現在はケイミュー(株)となっています。(H22年10月1日付で”クボタ松下電工外装(株)”から“ケイミュー(株)”に社名を変更)
レサスがひび割れる理由
松下電工のレサスがひび割れるのは、強度が低いことによるものと推察されます。
平成18年9月1日より「労働安全衛生法施行令」および「石綿障害予防規則」の一部が改正されました。
これらの法令に基づき、規制の対象となる商品の石綿含有率(重量比)が「1%を超えるもの」から「0.1%を超えるもの」に改められ、この改正直後に発売されたのがレサスです。
つまり、元々屋根材の強度を維持するために使われていたアスベストが、従来の1/10しか使用されていないので、割れやすくなってしまったと考えられます。
レサスの屋根には上がれない
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レサスは、地上からの目視や屋根を覗いたくらいでは見えないレベルの微細なひび割れ、画像のような欠損、小さな円形上の塗膜の剥離などが見られるのが特徴です。
自然にこうなるわけですから、塗装の現調と言って業者が屋根に上がれば簡単に割れてしまいます。そのため、むやみに屋根に人を上がらせるのは避けた方が無難です。
屋根材に詳しい塗装業者なら、屋根に上がる前に「ん…?!これは…」と気付き、屋根には上がらないはずです。もし、何のためらいもなく屋根に上がるような業者だったら、知識や経験が少なく、おそらく屋根材も割れているはずです。
レサスを塗装しても意味がない理由
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レサスのひび割れが、表面的なものなのかどうかを調べるために一枚剥がしてみると、上方の屋根材で隠れている部分までひび割れていることが分かります。
ということは、仮にレサスを出来るだけ割らないように気を付けて、目で見えているひび割れ部分にシーリング材をなすりつけて塗装できたとしても、あまり意味がありません。
なぜなら、冒頭でお話ししたように、塗装をしても屋根材自体の強度が上がるわけではなく、ひび割れする可能性も高いからです。
また、カラーベストは屋根材同士の重なり部分から、雨水を毛細管現象によって吸い上げてしまい雨漏りする恐れもあります。。
オススメの補修方法はKMEWコロニアルグラッサで張替え
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レサスの張り替えは、KMEWのコロニアルグラッサがおすすめです。
グラッサシリーズは、無機顔料を混合した「無機化粧層」、細かい石に釉薬加工を施した「無機彩石層」、無機系塗膜「グラッサコート」と、紫外線対策を何重にも施した無機3層構造のカラーベストです。
色あせしにくく、キレイが長持ちする独自の化粧層になっているので、推定20年は塗装メンテナンスも必要ありません。
*ケイミュー株式会社ホームページより抜粋
レサスの張り替え事例
私が会長を務めている日本最大級の雨漏り補修団体「雨もり119」では、レサスの張り替え実績も豊富にあります。⇒ レサスの張り替え実例はコチラ