「代表親方自らが塗装します!」と聞くと一見安心できそうですが、実は注意点もあります。
このページでは、代表親方自らが塗装する会社の注意点と、現場監督が必要な理由を解説していきます。
目 次
「代表親方自らが塗装=安心」ではない
外壁塗装業界では、代表親方が自らが現場で塗装していることも少なくはありません。ひとり親方で経営している小さなペンキ屋さんは、ほとんどが代表親方自らが塗装しています。
代表親方が、手抜きなどをしない業者で、1ヵ月の仕事の1~2棟と決めている業者であれば問題ありませんが、それ以外の場合は注意点があります。
注意点1.代表親方自らが手抜きをするような職人もいる
「代表自らが塗りにきてくれてるのなら安心!」と思われる人が多いと思うのですが、そんなお客様の心理を逆手にとって、手抜きをするような親方も残念ながらおります。
注意点2.月の施工棟数が増えると品質に差が出る
代表が同時に塗れる現場は1つですから月に2棟が限界です。「月に1~2棟しか塗装しない!」と決めていれば問題はありません。
問題なのは、月の施工棟数が増え3棟~10棟のレベルになったときです。このときに、代表親方の現場とそれ以外の現場とでは、品質に雲泥の差が出ます。
運よく代表親方に塗装してもらえれば良いのですが、代表以外の職人だと品質が劣る可能性があります。私なら、塗装する職人により当たり外れがある会社に仕事を依頼しようとは思いません。
そこで、誰が塗装しても高い品質にするために必要となるのが「現場監督」です。
現場監督の仕事とは
-
現場監督の仕事には、施工管理の他、安全管理・工程管理・原価管理などがあります。塗装をする職人とはまったく異なる業務を担っています。
例えば、工程表を作ったり、工程写真を撮影して工事写真帳にまとめたり、施工台帳を作成したり、検査チェックをしたり・・・現場監督には事務仕事も多いのです。もちろん、お施主様との連絡や対話コミュニケーションも現場監督の仕事です。
この仕事を代表親方ひとりでやろうとしたら、大変ですよね?まず無理です。
総合建設業いわゆるゼネコンを例に挙げてみると、ゼネコンは職人は一人も雇ってません。彼らは現場作業は下請け業者に任せています。これが本来あるべき姿ではないでしょうか。
営業部、企画部、総務部、経理部など、一般的な会社はどこもそのように組織されていますよね。
企業が発展するには品質を一定にし、出来るだけ多く生産する必要があります。ですから、外壁塗装においても、現場で塗る者と管理監督する者は分けて、それぞれが持ち回りの仕事をした方が良い結果が出るのです。
大同防水では、すべての現場に職人とは別に現場監督を配備しています。チームとして目指すゴールは一緒でも、職人への指導教育と、現場監督への指導教育は全く違います。
こうしてそれぞれが担当する業務をきちんとこなしてチェックすることで、一定の品質を確保することができるのです。
協力会社や下請けを使う業者こそ現場監督が必要
一部の業者では、下請け業者に仕事を丸投げして、現場の管理をしない会社もあります。このような環境だと、職人が手抜きをしても気づけません。
そのため、現場監督を置いて、「●●の工程が終わったら一度監督が確認をする」などのルールを決めて施工を進めていくことが重要です。
まとめ
・月の施工棟数が増え3棟~10棟になると、代表自らが塗装をして現場を管理するには無理がある
・どんな仕事でも、役割分担をしてチェック機能を設けたほうが品質は向上する
・塗装工事でも"塗装する人"と"施工管理する人"を分けたほうが、品質が均一になる