代表:品川真一
「手塗りで塗装します!」と聞くと、機械で吹き付けるよりも丁寧な仕事をしてくれそうなイメージがあると思います。大同防水も9割手塗りで施工しています。しかし、手塗り=良い仕事ということではありません。また、吹き付け工法でしか仕上げることができない塗料もあります。
手塗りは高品質で吹き付けはダメ、このようなイメージを持ってしまうと「あの業者に見積りを取ったら吹き付けで施工すると言われたから断った」という具合に、間違った判断をされてしまうかもしれません。
このページでは、吹き付けと手塗りでどちらが良いのか?吹き付けの方が良い塗料などについて説明していきます。
手塗りは本当に品質が良い?
「手塗りで塗装します!」と聞けば、品質の良い仕事をしてくれそうに聞こえると思います。
では本当のところ、手塗りと吹き付けのどちらが品質が高いと思われますか?
意外だと思われるかもしれませんが、実は吹き付けです。ただし、無風状態で塗装を行った場合の話です。
例えば、工場生産ラインの塗装はすべて吹き付けです。無風状態の工場内で一定の速度で被着体に対し一定の量を吹き付けるので、均一な塗膜が綺麗に塗装されるわけです。
ところが、外壁塗装の現場では無風状態になることは少なく、風があるので、工場生産のような品質にはなりにくいですよね。また、風がある状態で吹き付けをすると塗料が飛散してしまう懸念もあります。
ですから、住宅の塗装では一般的に手塗りで作業しているわけです。
手塗りの品質は職人の技術力によって左右する
手塗りは、塗料を厚く付けすぎてしまったり、逆に薄く付けてしまったりと、職人の技術力や現場管理能力によって品質が左右してしまいます。塗料の中には、一度に厚く塗りすぎると割れてしまうものもあります。
そのため、一概に手塗り=高品質とは言い難いのです。
また、塗料によっては手塗りではなく吹き付けしたほうが良い塗料もありますし、吹き付け工法でなければ施工できない塗料もあります。
そのため「なんでもかんでも手塗りでやります!」というのも信憑性に欠けるのです。
吹き付けをオススメする塗料
外壁塗装では、手塗りより吹き付けの方が良い塗料、吹き付けでなければ施工できない塗料もあります。
多彩模様
一般的な塗装は1~2色のベタ塗りですが、多彩模様とは石目調のトップコートを塗布することで、様々な模様を付けられる塗装方法です。
多彩模様は、元々多彩模様仕上げの外壁だった場合や、仕上がりに高級感を出したいときにオススメの塗装方法です。ほとんどのサイディングに施工が可能ですが、直貼りサイディングの建物には不向きなので注意が必要です。
この多彩模様は、仕上げにクリヤー塗料の中にチップを混ぜたもの吹き付けます。そのため、吹き付け塗装で仕上げます。
多彩模様を希望する、または提案を受けているときに「あの業者に見積りを取ったら吹き付けで施工すると言われたから断った」となってしまうのは間違いなのでご注意ください。
高い断熱のセラミック塗料「ガイナ」
弊社でも人気の高い断熱セラミックガイナ。弊社では、2015年度より一部の工程を手塗りから吹き付けに変更いたしました。
変更した理由は、吹き付けの方が綺麗に仕上がるし、均一な膜圧を確保できるからです。お客様からも「どうしてガイナだけ吹き付けなのか?」と質問されることがありますので、理由を書きます。
ガイナはとても塗りにくい塗料なので、綺麗に仕上げるためにはコツが必要です。企業秘密なので言えませんが、1回目、2回目、3回目と若干塗り方を替える必要があります。
しかし規定量を手塗りで付けるのは無理があり、綺麗に仕上げることはできても薄い塗膜になってしまうので、ガイナ特有の断熱性能や遮音性能が発揮されなくなってしまいます。
なので、ガイナの機能を十分に発揮するためにも、吹き付け工法で均一な膜厚を規定量ギリギリ施工するのが理想的だという結論に至りました。
塗り方ではなく適材適所な施工をする業者選びが重要
手塗りは高品質、吹き付けはダメではなく、適材適所な施工をする業者を選ぶことが重要です。
住宅の塗装では、手塗りよりも吹き付けの方が品質が高くなる塗料もあるため、一概に「手塗り=高品質」とはなりません。
重要なのは、塗料に合わせてベストな施工方法を提案できる業者を選ぶことです。特にガイナは、仕上がりが美しい大同防水独自の吹き付け工法をお勧めいたします。
まとめ
・手塗りは丁寧・高品質、吹き付けはダメは間違い
・無風環境だと吹き付けの方が品質が良い
・外壁塗装は、外で行うため吹き付けだと塗料が飛散するリスクがある
・多彩模様は仕上げに吹き付けで模様をつける
・ガイナは途中の工程で吹き付けをするのがオススメ
・重要なのは、塗料に合わせてベストな施工方法を提案できる業者を選ぶこと