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30年持つ自社開発セラミック塗料は存在する？

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• 「30年持つ自社開発セラミック塗料」を勧められて気になっているという方、本当にそんな塗料があるのかどうか知りたいですよね。

  結論から言うと、30年持つ塗料はありません

  この事実は簡単に証明できます。

  車を所有されていると思いますが、車のボディーの塗装って30年持ちますか？何年くらいで色褪せますか？

  7～8年で色褪せを感じ始めないでしょうか？10年目で全塗装される方もいらっしゃるので、持って10年ですよね。

  ホンダのホームページでは、車のボディーの塗装は5工程で施工されていると説明されています。それに対し外壁や屋根の塗装は3工程です。

  工場の中の無風環境で丁寧かつ均一な塗膜を形成された車のボディー塗装でさえ10年が限界なのに、どうして気象条件に左右されやすい現場で塗装した3工程の塗膜が30年持つのでしょうか？

  もはやばかばかしいと思えるくらいのお話です。

もしも30年持つ塗料が存在するなら・・・

公共施設に採用されているはず

30年持つ塗料が存在していたら、戸建て市場よりも公共施設や橋、造船など、長期的にメンテナンス費がかさむ市場に先に浸透して広がっていくはずです。

例えば、東京タワーやスカイツリー。戸建てのように足場を建てて2～3週間で終わり！とはいきません。東京タワーやスカイツリーを塗り変えるときは、塗料の費用はもちろんのこと、その他にも莫大な費用がかかります。

ちなみにスカイツリーにはAGCのボンフロンが塗られていますが、ボンフロンの耐用年数ですら20年と言われています。

そのため、30年持つような塗料が本当に存在するとすれば、公共施設などが真っ先に採用するはずです。

マスコミが放っておくはずがない

もしも30年持つセラミック塗料を自社開発したのなら、まずマスコミが放っておくはずがありません。

なのになぜテレビや雑誌などにも一切取り上げられずに、チラシやホームページで、あるいは1軒1軒お客様の家を訪問してプロモーションしていく必要があるのでしょうか。

本来であればこれまでの塗料の寿命をはるかに凌ぐ発明なのに、世に広めていく広まっていく方法という点では、余りにも非効率なやり方だと思います。

一般的な塗り替えサイクルは10年と言われる中、大同防水では15年ごとの塗り替えで済むように提案しています。

15年持てば御の字、もし20年持てばそれは立地条件や建物構造に恵まれ、相性がとても良かったのだと言えます。30年というのは余りも遠く長い時間なのです。

塗り替えに必要なライフサイクルコスト

10年毎に塗り替えていく家Aは、30年の間に2回塗り替えをしなければなりません。

1回の塗装工事の標準価格を100万円と仮定すると、100万ｘ2＝200万円必要です。つまりAの塗り替えによるライフサイクルコストは、200万円ということになります。

一方、30年持つ塗料で塗った家B、ライフサイクルコストは0円。

これは大きいですね。外壁塗装をしなくても良いものならありがたいと思います。200万円あれば新車が買えますし旅行にも行けますから。

外壁だけでなく付帯部のメンテナンスも必要

でも、外壁が30年持ったとしても雨樋はどうでしょうか。霧除け庇は？屋根は？外壁だけではなく、家には他にもメンテナンスが必要な部位がたくさんあります。

昨今の住宅の80％がサイディングですが、サイディングの目地シーリング材の耐用年数は長くて15年です。もし30年持つという塗料があったとしても、残念ながらシーリング材は15年が限界です。

つまり仮に外壁は30年塗り替えしなくて済んだとしても、その間に屋根や雨樋、庇や雨戸、目地シーリングなどのメンテナンスは必要になり、足場も組まなければいけません。

もちろん、外壁塗装をしなくて済むと言う点では工事費は抑えられますが、屋根のリフォームのためだけ、雨樋交換のためだけに足場を組まなければならないというのは若干、長期修繕計画としては問題があるのではないかと思います。

訪問販売に来た業者に「30年持つ塗料です！」と言われた場合

訪問販売の業者がよく使う営業トークでなので、注意してください。昨今では塗装専門店でさえ言い始めています。

訪問販売の業者から見積もりを取っている際の注意点などは「訪問販売業者に外壁塗装を勧められている場合」にまとめています。

なぜ、訪問販売の業者は、30年も持つようなすごい塗料を1件1件、地道に玄関のベルを押して回るという行動をとっているのでしょうか？すごく効率が悪いですよね。

見方を変えてみると、コソコソと隠れて悪いことを行っているように見えます。