
代表:品川真一
カラーベストとは、平板スレート(ひらいた)屋根や平板化粧スレートのことを言います。
このページでは、カラーベストのひび割れ際の補修方法を説明していきます。
カラーベストとは?
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カラーベスト、コロニアルなどと呼んでいる薄くて軽い屋根材のことを、正式には平板スレート(ひらいた)屋根、または平板化粧スレートといいます。(以下:カラーべスト)
カラーベストはそもそもある屋根材メーカーの商品名でしたが、今では総称してカラーベストと呼ばれることが多くなってきています。
カラーベストは薄いので割れやすい屋根材です。でも一枚一枚の屋根材は釘で留めつけてあるため、瓦のようにかんたんにめくって差し替えられるものではありません。
割れたカラーベストの補修には注意!
割れたカラーベストを差し替えるとき、屋根材と屋根材の隙間に専用の工具を無理やり突っ込んで、釘を抜く(切断する)のです。確かにこの工具を使うと釘が抜けるのですが、問題は釘を無理やり引き抜くことにあります。
無理やり釘を引き抜こうとしたり切断したりすると、カラーベストの下層に張ってあるルーフィングシートを破ってしまうおそれがあるのです。そしてその状態は見えません。
屋根材の下層のルーフィングが破れていると、雨漏りしますから、この方法でカラーベストの割れを差し替え補修するのは好ましくありません。
カラーベストの割れ補修はタスマジック
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よく見かけるのは、カラ―ベストの割れ部分にシーリングを擦り付けてから塗装する業者さんです。これは1~2年でまた割れてしまいます。なぜなら、ひび割れ部分の表面にしかシーリング材が入らないからです。
割れているスレートの断面部分にセメダインを塗って接着するイメージが良いのですが、割れている部分だけが取れるとは限らず、ひび割れに接着材を注入をするのです。
写真のように、割れている屋根材の下に受けプレートを差し込んで、ひび割れ表面から専用の接着剤を入れて行きます。入れると言うより、ひび割れ部の毛細管現象を利用して、接着剤が自然に吸い込まれて行きます。
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あとは表面を平らに均して補修完了!これが乾燥硬化すれば元通り1枚の屋根材としてくっついていますから、塗装すればどこを補修したかもわかりません。
このように、カラ―ベストの補修には若干手間がかかりますが、このタスマジック工法が最も利にかなった補修方法だと思います。
これなら、屋根材の狭い重ね部に無理やり長い工具を突っ込む必要もないですし、あてずっぽうで釘を切断したり引き抜いたりする必要がないので安全です。