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外壁塗装時のシーリング材の選び方と工法

ここからは塗装工事の品質にこだわるという方のためのシーリングに関するプロのうんちくです。

このページを読むと、外壁塗装で行うシーリング補修は後打ちがいいのか?先打ちがいいのか?など、シーリングについて理解できます。

シーリング材とは

「シーリング」や「コーキング」などと聞いたことがあると思いますが、現在ではシーリングと呼ぶのが正しい呼称です。

このシーリング材の役割は建物の防水性や気密性を保つことで、隙間や目地などに詰めるいわばゴムパッキンのようなものです。

また、シーリングの中でも呼び名が違うものもあり、「不定形シーリング材」と「定型シーリング材」の2種類に分類されます。

不定形シーリング材と定型シーリング材の違い

正確には現場で充填して固めるものを、不定形シーリング材と言います。どんな形にも定まっていないから不定形というわけですね。

これに対して定型シーリング材は、これはわかりやすく言えばゴムテープです。主にサイディングの下層で窓周りや開口部などに使ってあります。

外壁の塗り替え工事ではほとんど、不定形シーリング材を使いますが、ハウスメーカーの住宅でに使われている乾式目地材も定型シーリング材に区分されます。

ただし、不定形シーリング材には部位によって使って良いものと使ってはいけないものがあるので要注意です。

シーリングの補修方法は「打ち替え」と「打ち増し」がある

古いシーリング材のことを既存シーリング材、もしくは在来シーリング材と言い、既存のシーリング材を撤去して新しくシーリング材を充填することをシーリング打ち替えと言います。

これに対し、ひび割れたり痩せている古いシーリング材の上に、新しいシーリング材を塗ることをシーリング増し打ち(打ち増し)と言います。

業者の中には「シーリングの上から塗装してあるので、今回は打ち替えなくても大丈夫です」なんて間違った診断をする業者もいます。

シーリングは、塗り替え時には原則打ち替えてください。※表面が硬い吹き付け塗材で覆われている場合等は除く

目地の中の青い防水紙とは

「サイディングの目地シーリングを打ち替えるときに青い防水紙が剥がれているのですが、そのままシーリングしても大丈夫なのでしょうか?」という質問をいただくことがあります。

シーリングを打ち替えるときの青い防水紙、これは防水紙ではなくボンドブレーカーです。

ボンド(BOND)には固着する・付着するという意味があり、ブレーカー(BREAKER)は遮断する・遮るなどの意味で、シーリングの施工上でいうボンドブレーカーの意味は、シーリング材が下地(底部分)に直接くっつかないようにするものということです。

画像は窯業系サイディングの目地部分の構造です。青い部分が、シーリングを目地底に付着させないようにするためのボンドブレーカーです。

この青いビニールがシーリング材を撤去した時に一緒に剥がれてしまったけど大丈夫でしょうか?という質問ですね。

答えは、大丈夫ではありません。剥がれてしまったものは仕方がありませんが、新たに目地底にボンドブレーカーを張る必要があります。※最近はボンドブレーカーが必要のないハットジョイナーもあります

ボンドブレーカーを使用した2面接着とは

2面接着とは、目地底にシーリングが付着しないように、ボンドブレーカーを用いてシーリング材を充填する方法ことです。

サイディング目地にシーリング材を充填する際、左側のサイディング側面1、右側のサイディング側面2、目地底3というように3面にシーリングを接着させてしまうと、サイディングが伸縮したときにシーリング材が追従できず破断しやすくなってしまいます。

そこで、目地底にシーリングがくっつかないようにボンドブレーカーを張り、1と2の面だけで接着させる2面接着工法でシーリング材の破断を防ぎます。

シーリング表面の塗膜が割れる原因

この画像は、シーリングがひび割れているように見えると思いますが、実はシーリングには全く問題はありません。

実は、シーリングの上に塗った塗料がひび割れる現象が起きているのです。

外壁の塗装部分はきれいなのに、目地シーリング部分が割れていると、見た目も良くないですよね。

なぜこのような現象が起きるのでしょうか?

それは、

①柔らかいシーリングの上に硬い塗料を塗った
②シーリングの硬化が不十分なまま塗装をした
③触った(指で押した)

このどれかが原因です。この場合は地上から手が届く高さではないことから、①か②のどちらかが原因です。

シーリング材はいわばゴムですから、弾力があり、柔らかいものになります。その上から硬い塗料を塗ってしまうと、シーリングが伸縮した時に硬い塗料は追従できず、割れてしまいます。

割れるだけなら良いのですが、剥離してしまう場合はシーリングの乾燥効果が不十分である場合に起こります。

この現象は、サイディング、モルタル、コンクリート造を問わず、どの構造でも見受けられる現象です。つまり、シーリングの上に塗装するとこのひび割れ現象は避けられないということになります。

よって、お客様自身でもシーリング部分の上に塗装をする場合は割れるということをあらかじめ理解しておく必要があります。

また、シーリングの上にクリアー塗装をすると、経年で黄色っぽく変色したり、この画像のようにシーリングの上のクリアー層にしわが寄ってぽろぽろ剥がれてくることがあるので注意が必要です。

シーリング表面の塗膜が割れないようにするには?

シーリングの表面が割れないようにする対策としては、

①柔らかい塗料を塗る
②十分に乾燥硬化してから塗装をする
③触らない(指で押したりしない)
④高耐久シーリングで後打ち仕上げにする(シーリングの上に塗装しない)

この3つです。

まず①に関する注意点として、柔らかい塗料を塗ると割れにくくはなりますが、外壁の透湿性の問題があるので柔らかい塗料を塗りさえすればよいという単純な話ではありません

そして、シーリングがしっかり乾燥硬化してから塗装をするというのがすべての現場に望まれる方法ですが、早く塗装して終わらせたいと考える業者が多いので、乾燥硬化が不十分だとシーリングがひび割れする原因になってしまいます。

塗料の硬さの問題よりも、②シーリングの乾燥が不十分で割れていることが多いと思います。

塗膜の割れを防止する方法で最も確実なのは、④のシーリングを後打ちにする方法です。

ただし、この場合は新築時と同じようにシーリングは露出仕上げになるため、塗膜でシーリングを保護できなくなります。そのため、高耐久シーリング材を選定しなければなりません。
例)SRシーリングH100、オートンイクシードなど

今後はシーリングは後打ち工法が主流になってくると思います。後打ち工法用の高耐久シーリング材にはあらかじめ色が付いているので外壁の仕上げ色と類似した色のシーリング材を選択することができます。※全く同一にはなりません

目地シーリングの寿命を延ばしたい場合

外壁塗装に使用する塗料の耐久性が高かったとしても、目地シーリングが破断しては本末転倒です。シーリング材の耐久性も含めて低予算で長持ちさせたいなら、シーリング材の上から塗装をするしかありません。

例えば、高耐久シーリング材を使いたいけど予算が足りなくて一般的なシーリング材を使うしかない、多彩模様などの吹付仕上げなのでシーリングの上からも塗装するような場合などは、シーリングを十分に乾燥硬化(できれば7日間以上)させてから微弾性フィーラー原液を表面に2回塗布し、その上から塗装をすれば割れにくくなります。

ただ、塗料メーカー側では「シーリングの上には塗装しないでください」としているため、正しい使用方法から考えるとイレギュラーな方法であると言えます。言い換えれば「メーカーは責任を持ちませんよ」「業者さんの自己責任ですよ」という意味なので、業者と施主間でしっかり協議する必要があります。

※大同防水は高耐久シーリング材後打ち工法を標準仕様にしています。

正しいシーリング材の選び方

シーリング材の種類と使用部位

サイディング住宅の場合 サッシ周りはウレタン系や変成シリコン系(上から塗装するならノンブリードタイプ)
モルタルのV目地 アクリル系(ノンブリードタイプ白)
ガラス周り シリコン系(サッシの色に併せて/黒・ダークブラウン・ブロンズ・グレー・クリアー)
ポリカーボネートの隙間 シリコン系(黒かクリアー)
波板と竪樋の隙間 シリコン系(クリアー)

外壁に使ってはいけないシーリング材

まずよくある外壁に絶対使ってはいけないシーリング材が、シリコン系シーリング材です。ホームセンターなどで一番安く購入できるので、設備業者さんやガラスサッシ屋さんなどが後先を考えずに使ってしまい、非常に厄介です。

このシリコン系シーリング材は熱や水に強い特性があり、主にガラス周りやキッチン、浴槽周りなどに使うもので、建物の外壁には絶対に使ってはいけません。なぜなら、塗料を弾くので塗装ができなくなるからです。

そしてもうひとつ、このシリコン系シーリング材は経年後、外壁を黒く汚してしまいます。シリコンの成分に含まれるオイルや可塑剤(かそざい)が溶け出し、静電気を帯びて空気中の汚れをくっつけてしまうのです・・・。外装には使ってはいけないシーリング材です。

※シリコンがよく使ってある部位:波板テラス取り合い、換気ガラリ周り、BSアンテナ基礎、その他お施主様のDIYによるひび割れ補修

塗装するときにはこれらのシリコンはすべて撤去しなければなりませんので、DIYでも絶対に使用しないでください。

シーリングの上から塗装する場合の相性および対策

塗料/項目 シーリング表面 推奨される対策
ガイナ・日進産業 割れる SRシールH100・オートンイクシードを後打ち
UVプロテクトクリアー・日本ペイント 黄変する・しわがよる SRシールH100・オートンイクシードを後打ち
無機UVコートクリアー・日本塗装名人社 問題なし SRシールH100・オートンイクシードを後打ち
リファイン1000Si・MF/アステックペイント 問題なし 上から塗れる MBウレタン・NB変成シリコンを先打ち
ランデックスコートPB-5000 割れる SRシールH100・オートンイクシードを後打ち

結論としては、シーリングの上に塗装する場合は、一般的な変成シリコン系シーリング材で大丈夫ですが、より長持ちさせたい方で上から塗装する場合は、SRシールH100・オートンイクシードにされたら良いと思います。

また、クリアー塗装仕上げ面は高耐久シーリング材(SRシールH100・オートンイクシード)を推奨します。

ただし、今後はシーリングは後打ちが基本になると思います。※弊社はSRシールH100を採用しています

間違った方法でシーリングを施工したケース

ここでご紹介する事例は他社施工物件です。正しいシーリングの施工方法を理解していただき、お客様が自分で自分を守って頂くことが目的です。誤解のないようにお願いします。

こちらの画像をご覧ください。外壁を塗り替えて1年目のサイディング外壁(他社施工)です。

外壁はグレー色で塗り替えてありますが、目地シーリング部分をよく見ると、割れており白いシーリングが見えています。

このように外壁の仕上げ色と異なる色のシーリング材を使うと、塗膜が割れたときにシーリングが見えてしまうので、目立ちます。仮に目地部分の塗膜が割れたとしてもシーリングが目立たないよう、できるだけ外壁の仕上げ色に近い色のシーリング材を使うべきです。

この場合は外壁がグレー色ですから、シーリング材もグレー色にすべきだったということです。

実はそれだけではありません。次の画像をよ~く目を凝らして見ると、シーリングを打ち替えていないことがわかります。

もともとのサイディング目地幅は10mm程度あるのに、真ん中の5mmくらいのところでシーリングの表面に段差が生じています。

塗り替え時にはシーリングは撤去して新たに打ち替えるのが基本で、きちんと古いシーリング材を撤去して新しいシーリング材に打ち替えていたとすれば、写真のように表面には段差は生じません。

下の画像のようにシーリングが界面剥離(片方だけ剥がれている状態)を起こして隙間が生じている場合、この隙間にシーリング材を充填すると、上の画像のように段差ができてしまいます。このことから段差が生じた理由は、半分だけ打ち足したのではないか?ということが考えられます。

常識的に考えて、古くなったシーリング材を半分だけ撤去して打ち替えることはしないはずなので、隙間ができていた部分に新たにシーリング材をすり込んで上から塗装しただけではないかと推察されるわけです。

とはいえ、契約がどうであったかは定かではないので、一概にこれが手抜きだとはいえませんが、シーリングのやり方考え方として間違っているということは否めません。

次世代型高耐久・高耐候シーリング材について


従来のシーリング材の耐用年数は5~6年と言われていましたが、昨今では次世代型高耐久シーリング材が開発され、特に新築住宅への採用が増加しており、外壁塗り替え工事においてもニーズが高まってきております。

俗にこれらのシーリング材は従来のシーリング材よりも長持ち、15年以上持つといわれております。

でもメーカー談を鵜呑みにするのはどうかと思います。5年しか持たないといわれていたものが、倍の10年ならまだしも一気に3倍の15年なんてありえるのだろうか?素人目線での素朴な疑問です。

シーリング材の劣化は、何も紫外線をどれだけ浴び続けられるかという点だけではありません。構造体の動きに対して伸縮し追従し、破断したり剥離しないことが最も重要です。

表面から劣化が進んでくるものですから、表面が割れて見えても、破断や剥離していなければまだシーリング性能は発揮していることになります。

そこで弊社はこう考えています。

シーリングを必要とするサイディング壁の新築住宅において、サイディング切断面と切断面の隙間(目地)にゴミ等が付着していない綺麗な被着面に対し、高耐久シーリング材を使った場合は確かに15年持つのかもしれません。

しかし改修工事においては既存のシーリング材を撤去して、新たに充填し直すものですから、右の画像のようにどうしても被着面には古いシーリング材のカスが薄く層として残ってしまう、その上にプライマーを塗布して高耐久シーリング材を充填すると、新築時の状態より密着性が落ちるはずだと。

つまりメーカーの実験で15年というものは新築に使った場合の話で、改修の場合はそれよりも大幅に低く見積もっておくのが正しいと考えます。

ではどのくらいと思えば良いかですが、実際に施工した物件がまだ15年経過していないので一概には言えませんし、そもそも言える人はいないはずです。私の見立てでは10年~12年持てば御の字ではないかと考えています。

結論としては、従来のシーリング材より長持ちすることは間違いないですが、主に壁が伸縮するサイディング外壁の建物には、高耐久シーリング材を使う方が良いです。ただし、過剰な期待は禁物です。

まとめ

シーリング材を選ぶときは、施工場所や塗料との相性などを考慮して選定することが重要です。また「打ち替え・打ち増し」「先打ち・後打ち」それぞれのメリット・デメリットを理解しておく必要もあります。

状況に応じたシーリング材を使用することは、お家を長期的に守ることにも繋がるため、外壁塗装を行う際は塗料だけでだなくシーリング材についても正しい知識、技術力を持った業者に相談するようにしましょう。

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