パラペットの意味
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パラペットとは、 建物の屋上や吹抜廊下などの端の部分に立ち上げられた小壁や手摺壁のことを言います。
また扶壁(ふへき)もしくは胸壁(きょうへき)とも言い、人が転落しないよう手摺の役割があるのと、屋上の防水の端末部の雨仕舞いのために存在する構造体です。
人でいうところの頭のてっぺんになる部位なので、屋上防水と併せて雨水の浸入を防ぐ必要があります。
笠木とは
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パラペットのアゴの部分を笠木(かさぎ)と言いますが、右写真のようなモルタル素地の笠木をモルタル笠木と言います。
アルミ笠木が被せてある場合もありますが、長期的にはアルミ笠木の方が雨漏り対策には優れています。
モルタル笠木は防水が施されていないので長年放置しておくと、このように雨水浸入が原因でコンクリート中の鉄筋が錆び、発錆による体積膨張の圧力によってコンクリートが押し出され、やがて剥落してしまいます。こうなると補修費用が嵩んでしまいます。
パラペットの補修の仕方
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パラペットの補修はまず鉄筋の錆びを落とし周辺のコンクリート脆弱(ぜいじゃく)部を除去してから当て木で型枠を作ります。
次に露出した鉄筋にポリマーセメント系錆び止め材を塗布し、錆びの進行を防ぎます。
それからポリマーセメントモルタルを型枠内に隙間のないよう丁寧に詰めていきます。
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このとき一度にポリマーセメントモルタルを詰め過ぎると、ひび割れが発生する原因となったり、モルタルの密着強度が低下するので根気よく数回に分けて詰めていきます。
詰めて固め、また詰める、という具合です。
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ポリマーセメントモルタルの充填が終わったら型枠を外し、乾燥させます。
十分に乾燥してから最後に表面を下地調整材を鏝塗りし平滑に仕上げれば補修は完了です。
これで防水下地が完成です。
下地をしっかりと乾かしてからウレタンゴム系塗膜防水を施工します。
塗装も防水も下地処理が命
塗装工事も防水工事も下地処理が命です。下地が悪ければどんな優れた塗料も防水材もその性能が発揮されません。
もちろん、ここまで傷むまで放置しないことが重要ですが、このような重度の劣化レベルでも大同防水なら元通りに直せますのでお任せください。