住宅の外壁塗装工事の足場組み立てに必要な資格
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足場の組み立て・解体作業は鳶(とび)職人が行いますが、資格があることをご存知でしょうか?
足場に関する資格は、
①とび技能士(1級・2級)
②足場の組み立て等作業主任者
③足場の組み立て等特別教育の3種類です。このうち、一般的な住宅の外壁塗装工事に関わりがあるのは、②足場の組み立て等作業主任者と③足場の組み立て等特別教育になります。
足場の組立て等作業主任者
労働安全衛生法 第14条 施行令第6条第15号
足場の組み立て等作業主任者
「つり足場(ゴンドラのつり足場を除く。以下同じ。)、張出し足場又は高さが5メートル以上の構造の足場の組立て、解体又は変更の作業」を行う場合は、事業主は足場の組立て等作業主任者技能講習を修了した者のうちから作業主任者を選任し、その者に当該作業に従事する労働者の指揮を行わせなければならない。
一般的な2階建て住宅の外壁塗装工事を行うために足場を組む場合は、足場の高さが5m以上になるので、足場の組み立て等作業主任者の資格が必要になります。
しかし、作業員全員が資格を持つ必要はなく、誰か1人が資格を持っていて、他の作業員に指揮すれば良いという法律になっています。
受講資格は足場作業にあたった経験が3年以上必要になります。
足場の組み立て等特別教育
特別教育を必要とする危険有害業務一覧表
労働安全衛生規則第 36 条第 39 号
足場の組立て、解体又は変更の作業に係る業務(地上又は堅固な床上における補助作業の業務を除く)
★本規則は平成29年7月1日から施行されています。
足場の組み立て等特別教育を受けなければならないのが、足場の組み立て等作業主任者以外の者です。
例えば、住宅の外壁塗装工事のための足場を組むのにA・B・Cの3名が作業に当たる場合、Aは足場の組み立て等作業主任者の資格を持っていて、BとCは足場の組み立て等特別教育を受講済みでなければなりません。
なぜこのような厳しい法律になっているかというと、我が国日本は、本気でゼロ災害を目指しているからです。
建設災害の中でもっとも多いのが足場からの転落事故なのです。
このような資格や特別教育を受けるためには時間も費用もかかります。足場代が安いところは無資格の場合が多いです。
無資格であるということは車を無免許で運転するのと同じくらい危険だということです。
まとめ
高さが5m以上になるので3年以上実務経験がある足場の組み立て等作業主任者が常駐し、足場の組み立て等特別教育を受けた者を指揮しなければならない