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外壁の面積数量の出し方

このページでは、面積や数量の出し方の違いと比較の仕方についてわかりやすくまとめています。

また、数量に関する疑問にもお答えしていますので、ぜひ参考にしてみてください。

外壁面積の算出方法は3つ

外壁の面積を出す方法は、次に3通りあります。

・外壁面積を実測して拾い出す方法
・係数をかけて面積を出す方法
・図面から面積を拾い出す方法

それぞれのやり方と注意点についてご説明いたします。

外壁面積を実測して拾い出す方法

外壁面積の出し方のひとつが、単純に建物の長さを実測して面積を出す方法です。

しかし、これには不利な点があります。実際に測れるのは1階部分の手が届く範囲に限られるので、2階以上の部分は測れないという点です。

また、建物の長さ・高さはメジャー(スケール)やレーザー計測器を使えば測れますが、窓の寸法が測れません。

マンションの窓ならほとんど同じ寸法の窓が付いているため、1フロアの窓寸法を実測すればあとは掛け算で面積を出すことができるのですが、戸建て住宅の場合は窓の大きさが不規則なので、この方法では数量に差異が生じてしまいます。

このように現場で実測によって算出した面積数量は正確ではなく、10%程度は誤差が生じることになることは想定しておく必要があります。

係数をかけて面積を出す方法

1階の床面積と2階の床面積を合わせたものを「延べ床面積」と言います。

この延べ床面積に係数1.2を掛けると、おおまかな外壁面積が出ます。

例えば、延べ床面積が132㎡だとすると、132×係数1.2=158.4になり、158.4㎡がこの家の外壁の想定面積ということになります。

ただし、係数をかけて面積を出す方法は、実測する方法よりも誤差が大きくなることがあります。

なぜなら、同じ延べ床面積の建物でも、家の形状や窓の数・大きさなどは建物によって変わってくるからです。

例では延べ床面積が132㎡から外壁の想定面積158.4㎡を算出しましたが、凹凸の多い形状では面積はこれよりも大きくなり、窓の数が多い場合は塗装しない部分が増えるため、外壁の塗装面積も小さくなります。

図面から面積を拾い出す方法

図面から面積を拾い出す方法が、最も正確な面積数量に近くなります。

計算間違えさえしなければ信頼性は高いです。

ただし、すべての建物が図面通りに建築されてるとは限りません。窓が変更になっていたり、屋根形状が変更になっていたりすると、実際の数量を積算できないので、その場合は写真を見ながら図面と照合してから数量を出します。

大同防水では、より正確な数量拾い出しを行うためにWチェックをしています。一人が積算した数量と図面をもう一人がチェックし、間違いがないかどうかを確認しています。

最終的に、平均的な数字とかけ離れている場合は3人目がチェックするので、ほぼ正確な数量を算出することが出来ます。

面積数量は少ない方が良い?

当たり前ですが、拾い出した数量が少ない方が見積金額は安くなります。

例えば、A社が拾い出した外壁の面積が180㎡、塗装単価が2,000円/㎡だった場合、180㎡×2,000円=360,000円となります。

ですが、B社が拾い出した外壁の面積が150㎡、塗装単価が同じ2,000円/㎡だった場合、150㎡×2,000円=300,000円になり、60,000円の差額が出てしまいます。

ここでお客様は、安い方が良いと思われるはずなのでB社を選ばれるのではないかと思いますが、問題は数量が少なかったらどうなるか?です。

数量が少ない見積もりは塗料の性能を十分に発揮できない

塗料は、メーカーによって標準塗布量が設定されています。

どんな塗料にも“この塗料の性能を発揮するには、1㎡当たり何㎏塗料を塗ってください”という規定があるのです。

もし使用する塗料が1㎡あたり0.32㎏塗りなさいという指定だった場合、中塗り0.16㎏、上塗り0.16㎏で合計0.32㎏という内訳になります。

そして、この塗料が1缶あたり16㎏入っている塗料の場合、計算式「16㎏÷0.32㎏=50㎡」で1缶あたり50㎡塗装できるということになります。

ここで面積に戻ると、

180㎡で拾い出したA社は180÷50=3.6缶(四捨五入で4缶)
150㎡で拾い出したB社は150÷50=3缶

といったように1缶材料の使用料が違ってくることになり、もしもA社が拾い出した数量の方が正しかった場合、B社は1缶材料が足りなくなってしまうのです。

にもかかわらず、材料を追加することなく3缶で塗り切ってしまったり、3缶でも塗料を余らせた場合は、塗膜が薄いことになるので早く劣化してしまいます。いくら15年耐久を謳っている塗料でも15年持たないことになってしまいます。

さらにこれは上塗り材だけの話ですから、同様に下塗り材にも当てはまります。下塗り材、上塗り材共に塗料が少なかったら、薄く伸ばして塗ることになるので、本来の塗料の性能は発揮されません。

拾い出し数量が正確でなければならない理由は、塗料の性能を最大限発揮させるためなので、数量が少なくて安い方を選ぶというのはおすすめしません。

3社の見積数量が大きく違った場合は?

もしも3社から相見積もりを取ってみたとして、それぞれ数量が大きく違っていた場合は真ん中の会社を選ぶという方法が平均値になるかと思います。

ただし、真ん中を選べば確実な数字なのかと言えばそうではないので、確認する手順をご紹介します。

まず、各社に数量をどうやって算出したかを確認してください。正確な順は、1.図面から拾い出し→2.実測から拾い出し→3.係数をかけて拾い出しになります。

図面から拾い出したと言う場合は、Wチェックしているかどうかを確認してください。人はミスをするものです。大同防水でもチェックしなければ間違った数量で提案するところだったということもあります。必ずWチェックが必要です。

どうしても信用できない場合は、ご自身で数量を拾い出すことをお勧めします。図面の縮尺が1/100だった場合、ものさしの1cmが1mになります。

お施主様が拾い出しされた数量でコンペを行えば、全社同じ条件で見積もりすることが出来ます。ただし、手間がかかるのと万が一数量が少なかった場合、追加請求される可能性があるのがデメリットです。

この方法を行う際は、もし契約数量よりも実際の数量が多かった場合、あるいは少なかった場合に増減清算があるかどうかを業者に確認した上で契約するといいでしょう。

契約数量より実際の面積の方が広かった場合は?

契約数量より実際の面積の方が広かった場合は、まず塗料が足りなくなるはずです。きちんと塗布量を計算して塗っていれば、明らかに塗料が足りないことは職人が気付きます。

その場合、大同防水は惜しみなく塗料を追加注文して塗っています。そして、その際の追加費用は頂いておりません。

もちろん追加費用を頂けるならありがたいのですが(笑)、請求はできないという覚悟が正確な数量を拾い出そうというエネルギーになるわけです。責任重大です(笑)

過去に図面から拾い出したにもかかわらず、実際の数量が大きく違っていたことがあります。これは図面上の数値表記と縮尺率がそもそも間違っていたのです。でもご予算内で契約させて頂いたので追加費用は頂きませんでした。

こういうケースは稀ですが、よくあるパターンとしては、面積は正しく拾い出していても下地の吸い込みが激しくて塗料が足りなくなってしまうケースです。この場合でも、弊社では追加費用は頂いておりませんのでご安心ください。

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