真亀テラスハウスの屋上防水
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広島市安佐北区真亀に広がってるテラスハウス。お隣さんと壁を共有しているテラスハウスは屋上もくっついています。
屋上防水は防水保証制度により全面改修した場合は10年保証ですが、お隣さんとの境界部分の処置をどうするかが難しいところです。
例えばA邸の屋上防水を改修した場合、雨仕舞いの問題上、B邸との境界部分まで手をつけなければなりません。今度はB邸を改修した場合もA邸との境界部分に手を入れなければならず、これをA邸・B邸の防水施工を担当した業者が異る場合、それぞれの防水層の種類が異なると非常にやっかいなことになります。
真亀テラスハウスの現状の屋上防水の種類
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新築時の防水は、25mmの断熱材(ペフ)を張った上からゴムシート防水が施工してあります。つまり屋上は外断熱になっているというわけです。
防水層の下に断熱材が入っていると、建物に伝導する熱を抑えてくれるので室内環境には非常にメリット高く光熱費を抑える効果があります。
ところが防水層にとっては逆にはたらき、断熱材が入っている防水層は断熱材が入っていない防水層に比べ約1.5倍速く防水層が劣化してしまいます。
断熱材は蓄熱するのでその熱の影響によって防水層が高温になり、あるいは伸縮を繰り返すことで劣化速度が速まってしまうのです。
真亀テラスハウスの断熱防水改修
ではどうすればよいか?
防水層の表面温度を下げてやれば良いのです。つまり防水層の表面を遮熱塗料で保護するということです。断熱材と遮熱塗料を組み合わせることで防水層が長持ちし、快適な室内環境も維持できるのです。これをサーモコントロール断熱改修と言います。

真亀テラスハウスに適している防水層の種類は?
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断熱材を入れて遮熱塗料で仕上げられる防水は、塩ビシート防水、ゴムシート防水、改質アスファルト防水、ウレタン塗膜防水、FRP防水など、どれでも可能です。
しかし、真亀テラスハウスの屋上防水は端末部の押え金物が弱点となっていますから、この弱点を克服できる防水層を選択しなければなりません。
この条件を満たすことができる防水層は塩ビシート防水とウレタン塗膜防水になります。端末押え金物にアルミ金物ではなく塩ビ被覆鋼板を使える防水がこの二つ。塩ビ被覆鋼板を使う理由は、ビス頭の上に防水層を形成出来るからです。
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アルミ金物を使って端末を押えると、そうしてもビス頭が露出してしまうことになり、そこから雨水が浸入してしまいます。
またアルミ金物の裏側にも毛細管現象により雨水が浸入してしまうのです。そもそもせっかく防水層を作ったのにわざわざその防水層に穴を開けるというのは、矛盾しています。す。
コスト面、工期短縮の面で有利なのは塩ビシート防水です。
間違いだらけの真亀テラスハウスの屋上防水
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これらのポイントを知らない防水業者が多すぎるので困ったものです。一般の方はわからないわけですから、我々防水業者の提案次第となります。
万が一間違った工法で改修すると、大金を払ったのに数年で雨漏りしてしまうということにもなりかねませんので、慎重に業者を選んで頂きたいものです。