品川真一
今日は第三金曜日ということでFMちゅーぴーの【しんちゃんの失敗しない外壁塗装】の生放送に行ってきました。今回のテーマは【シロアリ】でしたので、ラジオで話したこと、話したりなかったことをおさらいしておきます。
まず、シロアリは住宅の寿命や強度を著しく低下させる恐ろしい存在なので注意が必要です。シロアリ対策には通気を良くすることと、薬剤で防御するふたつの方法がありますが、両方を満たしておくのが理想です。
防蟻処理剤は永久に持つものではなく、保証も5年なので10年毎に防蟻処理をした方が良いと思いますが、どんな住宅でも防蟻処理を行っておけば大丈夫ということではありません。
昨今の住宅はベタ基礎と言って、基礎が箱の底のような形状になっています。床下点検口から覗いてみるとコンクリートが打設してある場合はベタ基礎です。シロアリは土を通って移動しますので、床が土である布基礎だと簡単に侵入してしまいます。
布基礎がダメでベタ基礎なら大丈夫ということではありませんが、布基礎の場合は土なので床下が常に湿気た状態になるため、シロアリが来やすくなります。だったらそんな工法ダメじゃん!なのですが、住宅の技術も失敗を繰り返しながらだんだん良くなってきているのが実情です。
ただし、ベタ基礎であってもコンクリートがひび割れてしまったり、水抜き穴が残っていたりするとシロアリは侵入してくるので注意が必要です。これらの侵入口をすべて塞いでしまえば良いわけですが、絶対に塞げないのが玄関ドアです。ドアの下に隙間があるので、結局のところは侵入できてしまうわけです。
じゃあどうすれば良いのか?ですが、シロアリはエサを求めてくるのでエサを無くせば良いんです。そのエサが木から分泌される”セルロース”です。
木は水分を含んでいますが、木の含水率が25%を超えるとセルロースが分泌され、これがシロアリを誘引するのです。
ということは、木を乾いた状態で維持すれば良いのです。常に乾いた状態をキープすればシロアリが寄ってくるセルロースが出ないつまり、シロアリを寄せ付けないための一番の対策になるわけです。
そこでベストな対策は、ベタ基礎で基礎を作り、コンクリートがひび割れないように施工管理し、水抜き穴などの隙間は潰し、防蟻処理を行い、24時間床下換気を行うことです。
次に、うちはベタ基礎じゃないけどどうすればいいの?という方、床下換気扇を設置しましょう。
あとお家の周りに木がないでしょうか?例えば植木鉢を置いている台が木だったら、雨に濡れてセルロースが分泌されてシロアリを呼んでしまいます。
そして木が水に濡れてしまう状況は雨漏りによっても起こります。なので雨漏りしないようにしなければならないし、雨漏りしている場合は放置しないで早期治療しなければならないのです。
雨漏りしている家の80%がシロアリ被害にあっていると言われています。私の経験上でもこのデータに当てはまります。
シロアリは見えないのでどう判断すれば良いかですが、5月頃に羽根ありが大量に現れたらサインです。また近所でシロアリ対策工事を行っているということは巣があるので危ないです。
最後に、外壁塗装も重要です。せっかく通気が出来る外壁なのに通気が出来なくなる塗料を塗ってしまうと壁内結露が発生して木が湿気ます。最悪の場合は、外壁塗装を行ったことが原因でシロアリ被害にあってしまうこともあるわけです。
外壁には、既存の構造に対して何を塗るかが最も重要なので、専門家いいえ、私にご相談下さればと思います(笑)
ではまた~