品川真一
プロセスと結果、どちらが重要でしょうか?
試合に勝った方はすべてを称賛されますが、負けた方はよく頑張った、諦めずに頑張れば次はイケるなど、プロセスを褒められます。私はどちらも大事だと思いますが、そういう意味ではプロセスを大事にしているのかもしれません。
先日、ある取引において、こちらの要望を伝えました。その結果、先方はこちらの要望に近い条件で提示してくれたものの、私の要望通りには至りませんでした。
私はこちらの提示した条件をのんでもらえるなら即契約すると明言していたので、そうならなかったことでこの件は流れました。
ところがです。翌日になって、上司に相談したら要望通りにして差し上げなさいと言われたので再考して欲しいと連絡が入ったのです。みなさんならどうしますか?
私は・・・激高しました(笑)
それを言うなら1回目のプレゼンでそうあるべきだったんですよ。結果としてこちらの要望をのむつもりなのですから、最初からそうすれば良かったわけです。
ところがいったんはこちらの要望を蹴った。そしてこちらの態度を見てからもう一枚カードを切ってきたわけです。
私は1回勝負だぞと言ったのです。最初に出したカードで決まる。なのに、先方は二枚カードを使ったのですからルール違反で失格です。
ということで、結果的には私の要望を呑んでくれたわけですが、プロセスが美しくないし気持ちよくないので、やはり商談は流れました。
厳しいでしょうか?(笑)
だって考えてみて下さい。勇気を出して告白したのに断られたんですよ。だから交際は諦めたのに、翌日になって、あなたと付き合った方が良いと親に言われたからやっぱりOKよ♡
・・・なんて言われて付き合う気になります?(笑)私はなりませんね。
とまぁただ愚痴を言っているわけではありませんで、実はこれ、心理学vs心理学の攻防戦なんです。
人は何かの行動制限をかけられると反発してやりたくなるもので、これを心理的リアクタンスと言います。それから人は達成できたことよりも達成できなかったことの方が忘れられないもので、これをツァイガルニク効果と言います。
私は、先方に条件を提示して行動制限をかけました。すると先方はその条件に反発してやりたくなったのです。結果、達成できなかったので、どうしても諦めきれず、こちらの条件に併せて来たわけです。
心理的リアクタンス効果が強いほどツァイガルニク効果も強くなります。
ちなみに先方はカリギュラ効果を使って私がどうしてもやりたくなることを狙ったわけです。
まぁ難しいことはさておき、私はシンプルに駆け引きが嫌いなんです。
人生はワンチャンス。その時のフィーリングも大事です。
ではまた~