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アルミは塗装できる？

住宅には要所でアルミ製品が使われております。例えばサッシや玄関ドアもアルミですし、ベランダの笠木もアルミです。

アルミの素地の色はシルバーですが、工場で電着塗装されてカラーアルミとして納品されているため、ブラックやシャンパングレーのサッシや笠木が使われているとアルミだと気付かないことが多いです。

電着塗装を簡単に説明しますと、大きなプールの中に塗料を溜めておいてその中にアルミ製品をドブ漬けし、電気を流して塗料を密着させる工法です。耐用年数は20年程度と現場で塗装したものと比較しても2倍上の耐久性があります。

問題はこの電着塗装が剥がれてきたり、傷が入ってきたときに現場で塗装し直せるか？ということですが、塗装は出来ますが注意点があります。

アルミは密着しにくい

電着塗装が施してあるアルミの塗膜が残っている状態で、上から現場塗装する場合、特殊なプライマーを使用しなければ塗料が密着しません。

また、塗装前に目の細かいサンドペーパーで素地調整をする必要があります。

木部や鉄部塗装で使用する#180～240のサンドペーパーを使うと塗装後に傷が目立ってしまうので、もっと目の細かいサンドペーパーが良いです。

さらに、現場塗装した場合のアルミ部分は耐摩耗性に乏しく、傷が付きやすいため、塗装後はできるだけ触れないようにするといった配慮も必要になります。

アルミサッシは基本塗らない

アルミサッシは基本的には塗装しません。塗装しない方が良いと思います。

なぜなら、サッシは横にスライドするとサッシ同士あるいはレールで摩耗が発生し、塗膜が剥がれやすくなるからです。

ただし、アルミサッシの外側枠表面の一部だけが変色している場合などに、ラッカースプレーでリペア塗装するようなケースは除きます。

この場合も#1000サンドペーパーで目荒らしし、専用のプライマーを使って塗装します。

アルミ製のベランダ手摺・笠木の塗装

ベランダの手摺・笠木は、日が当たり雨がかかる場所なので劣化しやすいです。外壁塗装と併せて塗装することが多いですが、ベランダ手摺も塗装する場合は注意が必要です。

例えば布団を干される方は、手摺に直接布団を被せられていると思いますが、塗装後は直接干されるのは控えた方が良いです。

どうしても布団を干したい場合は、手摺にレジャーシートやブルーシートを被せておいて、その上から布団を干すようにするなど、直接塗装面に摩擦が生じないように配慮する必要があります。

• 塗装の様子
  

• 塗装の様子
  

アルミ製玄関ドアの塗装

玄関ドアの耐用年数は20～24年程度です。玄関ドアとしては問題なく使用できるとしても、20年くらい経過したドアは表面の色褪せが目立ってくるので、外壁塗装時に併せてリフォームしたいところです。

しかし、玄関ドアを交換すると40~50万くらいかかるので、塗装で済ませたいという方も多くいらっしゃいます。

玄関ドアよりも摩耗劣化しやすいドアノブやシリンダーカバーは、別にラッカー塗装します。ラッカー塗装はゴールドは色がキツいので、シルバーがお勧めです。

玄関ドアに塗装した後に気を付けていただきたいことがあります。想定されるシチュエーションは、手に荷物を持ったままで玄関ドアが閉まるときに身体や鞄、箱などで玄関ドアが閉まるのを抑えてお家に入るようなケースです。

あるいは足で玄関ドアを抑えるなどよくやりがちではないかと思いますが、こうした雑な使い方をすると塗装面に傷が入ったり、剥がれたりしやすいので注意が必要です。

玄関ドアの塗装にかかる費用は6~8万程です。

• 事例1.塗装前
  

  日焼けにより色が褪せており、ドアノブも摩耗して傷が入っています。

• 事例1.塗装後
  

  玄関ドアも艶々でドアノブも新品のように綺麗になりました。

• 事例2.塗装前
  

  セキスイハウスの玄関ドアで色褪せが著しい状態でした。

• 事例2.塗装後
  

  玄関ドアとドアノブも新品のように綺麗になりました。

まとめ

結論として、アルミ部分に塗装は出来ますが、塗装後は気を付けて使う必要があるということです。

どうしても見た目を綺麗にしたいという方は、アルミに塗装した面は出来るだけ触らない、擦らないように配慮して、塗装されると良いと思います。

アルミに塗装した場合の塗膜の剥がれや、傷が入ったときに保証を求められるとトラブルになりやすいです。業者側も事前に塗装した際のリスクをしっかり説明しておく必要がありますし、お客様もあらかじめ理解しておくことが大切です。