日本で唯一財政再建団体である夕張市。石炭エネルギーが主だったころは炭鉱で街も栄え、12万人居た人口も今では1万人を切っている。若者は去り、高齢者しか残っていない町、夕張市。2008年1月、そこにひとりの漢が現れた。
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その漢の名は鈴木直道。現在の夕張市長で、元東京都の職員という安定した生活を捨て、夕張市長選に出馬。
塗魂ペインターズは鈴木市長に惚れた。
こういう人を応援したい。この人が夕張市長である限り、毎年1年に1回は塗魂ペインターズで公式ボランティアを行うと決めた。
夕張市保険福祉センターボランティア塗装
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平成27年9月13日日曜日。全国から塗魂ペインターズのメンバー約90社が夕張市に集まりました。財政再建団体である同市の再建をけん引するひとりの漢を応援するために。
夕張市保健福祉センターは現在唯一の図書館として利用されています。図書館は教育上必要不可欠な場所。今回はこのセンターの1階・2階天井と壁の塗装をボランティアで行いました。
面積は約500平方メートル。しかし90人もの職人が集まればあっという間に終わってしまいました。数が力になるということがまたもや証明されました。
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夕張市の店という店はシャッターが降りていて人影も少ないのが印象的でした。本当に”何もない町”というのが第一印象・・・。夕張に残った人は高齢者ばかり。街に点在していた住民を今は中央に集めているそうです。
夕張市を知って思いました。これは決して対岸の火事ではないと。もし夕張市を株式会社に例えたら、後継者や人材不足の問題を抱えている我々塗装業界と何ら変わりがありません。
公共工事が減り(炭鉱閉山)、雇用を確保するためにホテルやスキー場を市が買い取り(多角経営化)不良債権を抱えてしまう。観光事業に転換を図るが時すでに遅し、350億円もの負債を抱えついに財政破綻する(倒産)。
現在夕張市では水道料金が値上げし、軽自動車税は1.5倍になっているそうです。徹底した経費節減と税収改革により毎年借金を減らしていますが、問題はこれから。
どうやって町に若者を取り込んでいくか、企業を誘致するか、若い人が入ってこない会社に未来はないと言われる中で、夕張市はこの問題をどう解決していくのか・・・目が離せません。
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北海道まで行ってボランティア?と思われるかもしれません。全国会議の前日にボランティアを実施しましたので会議のついでです。格安の飛行機チケットを早めに抑え、極力出費は抑えました。もちろん観光もなし。
ただ、ひとりの漢鈴木市長に惚れた、それだけです。そして我々の活動は湖に一滴のしずくを落とした程度のことかもしれません。それでも誰かが、その一滴のしずくを落とし続けなければならないと思います。
もちろん今回も広島のお客様に還元できる学びを得て帰りました。
雨垂れ石をも穿つ
■協賛企業様
日進産業株式会社・・・断熱ガイナ
アステックペイントジャパン様・・・プライマー、シンナー
好川産業様、三興塗料様・・・刷毛・ローラー等副資材