
窯業系サイディングがボロボロに剥がれている
Q.窯業系サイディングがボロボロになっているのですが、補修できますか?
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サイディングがボロボロになる現象がありますが、これを凍害といいます。
一般的に凍害は北海道や東北地方などの寒冷地に見られる現象ですが、広島でも県北地域や安佐北区の一部などでも凍害が確認されています。
窯業系サイディングボードはセメントに木の繊維を混ぜたもので、建材自体に吸水性があります。サイディングの表面はさまざまなエンボス模様に塗装テクスチャが付けられているので吸水しにくいのですが、裏面や断面は素地のままなので吸水性があります。
凍害のメカニズムをわかりやすくいうと、サイディングの断面(端部)が雨水を吸い込んだまま気温が下がり、凍ることで体積膨張を繰り返し、サイディングの表層からボロボロ剥がれてくるものです。
こうなってしまうとパテ補修などでは修理できないので、サイディングを張りかえるしかありません。
サイディングの補修方法
サイディングが凍害にあってしまった場合の補修は、部分的な張り替えとなります。しかし問題が二点あります。
平成20年より以前のサイディングは厚さが12mmでしたが、以降は14mm以上のサイディングが標準になっており、凍害にあった建物が平成20年以前に建築されている場合、12mm厚のサイディングが使われているので、同じ厚みのサイディングがないという点がひとつ。
その場合、厚みが14mmの似たような模様のサイディングを探すしかありません。
次に、同じ模様のサイディングが残っていないという点です。14mm厚の似たようなサイディングが見つかったとしても同じ色のものはほぼ残っていないので、パッチワークしたような印象になってしまいます。
こうなると、やはり塗装で色を併せるしかないので、外壁塗装のタイミングに合わせて補修する方が良いと思います。