広島市のこころや伴周辺・春日野などの住宅の外壁には苔汚れが目立つお家が多いです。これは塗り替えても1~2年でまた同じ状態になってしまいます。
このページでは、苔汚れの原因や対策、広島エリアの団地特有の外壁の苔汚れついて、わかりやすく説明しています。
※広島で苔汚れが著しい住宅がある地域・・・石内北、伴南、伴北、伴東、春日野、山本新町、はなみずき台、大町西など
目 次
外壁に苔(コケ)が生える理由
”新築してまだ数年、あるいは塗り替えて間もないのに外壁に苔が生えている”
”日曜日にケルヒャーで洗浄したら一旦は綺麗になったが半年も経たないうちにまた苔が生えてきた”
このような経験はないでしょうか?
苔が繁殖すると美観を損ねてしまうだけではなく、実は衛生的にも良くないので注意が必要です。
業界用語では微生物汚染と言い、苔はカビと同じで菌を殺さないとまたしつこく生えてきます。またむやみに高圧洗浄すると胞子をまき散らしてしまうのでお勧めできません。
ただし、バイオ洗浄では根本解決にはなりません。重要なことは生えた苔を除去することではなく、なぜ苔が生えるのか?です。
【苔が生える要因】
・家が湿気の多い場所に立地している(山に近い)
・陽当りが悪い
・風通しが悪い
・外壁に通気性がない
・外壁塗膜が親水性の性質
・壁の中の断熱材が湿気ている など
【苔が生えやすい場所】
・山側に面した外壁
・隣家との境界面
・ベランダの手すり壁内側
・北面
・1階 など。
このように、湿気が多く風通しの悪い立地の建物の外壁には苔やカビが繁殖しやすくなります。苔に悩んでおられる方はこのうちのどれかに心当たりがあるはずです。
広島市近郊でも、築後まだ数年しか経っていないのに外壁が苔で著しく汚れている地域があります。
※広島で苔汚れが著しい住宅がある地域・・・石内北、伴南、伴北、伴東、春日野、山本新町、はなみずき台、大町西など
苔(コケ)が生える根本原因と解決策
【原因1】外壁の通気性が低い
苔が生える原因として気付かれにくいのが「通気性の悪さ」と「断熱材の湿り」です。昨今の住宅の外壁は通気工法といって、壁の中に空気の通り道が設けられておりますが、この通気層に溜まった湿気が逃げずに、外壁表面に苔を生えさせているケースがあります。
これは立地条件というよりは構造上の問題です。
湿った空気は上方に移動していくため、通常は軒天部分に通気口を設けなければなりません。しかし、建物形状や立地条件によっては、通気口を設けると風と一緒に雨水も浸入してしまう可能性があるので、通気口を設けていないことが多いです。
さらに昨今では軒ゼロと言ってキューブ形状の家が増えていますが、軒ゼロの家は小屋裏にも通気層が必要ですが設けられていないケースが多くあります。
その結果、年中壁の中に湿気が溜まっていることになり、外壁表面に苔が生えるばかりではなく、構造用合板の腐食や断熱材の湿りなどにも繋がってしまいます。
このようなケースでは、軒天に通気口を設けることが根本解決になります。
【原因2】断熱材が湿っている
断熱材が湿っていると外壁の断熱効果が著しく低下し、断熱効果が低下したことが原因でさらに苔が生えやすくなります。
この場合は、断熱性能を下に戻してやらなければなりません。方法は2通りあり、ひとつは、室内側の壁紙とボードを剥がして断熱材を交換する方法。もうひとつは、断熱塗料を外壁に塗る方法です。
一般的に室内側の壁を剥がして断熱材を交換するのはコストもかかりますし、生活されている中での工事は大変です。そのため、生活への支障が少ない外壁に断熱材を塗る方法がおすすめです。
苔(コケ)が生えやすい外壁
苔が生える・生えないに素材は関係ありません。サイディングや塗り壁、コンクリート、タイル、エアコン室外機と、どんな素材であっても苔は生えます。
皮肉な話ですが、高級な外壁材ほど苔が生えやすくなります。高級な外壁材には光触媒や無機コーティングが施されていることが多いため、塗膜の性質が超親水性塗膜になり、水を馴染ませるようになっているのです。
つまり外壁が水に触れる面積が大きくなる(濡れ性)ので、苔やカビの温床になりやすいのです。
そして、この塗膜の性質が間違ったメンテナンスに導いてしまうことがよくあるため注意していただきたいのです。
某ハウスメーカーP社の住宅の外壁は、30年間塗り替えなくても良いという高級な外壁材を使っています。本当に30年経っても艶があり、塗り替える必要がありません。
塗膜の性質は超親水性塗膜、光触媒コーティングが施されていますから、一般的な汚れは付着しても紫外線を浴びることによって汚れは分解されます。
ところが、一般的な光触媒塗料は汚れには強いのですが、苔やカビなどに対する抗菌性能がほとんどありません。したがって日当たりが悪いとか風通しが悪いなどの立地条件下では、いくら光触媒コーティングが施してあるとしてもコケやカビが生えてしまいます。
この状態は、訪問販売業者が塗り替えしませんか?と訪ねて来る理由になりますし、中にはハウスメーカーが塗り替え提案をしてくるケースもあるようです。
30年メンテナンスフリーな外壁を選んだのに、10年で塗り替えるというのはナンセンスではないでしょうか?塗膜は健全な状態なのにもったいないですよね。
要は、コケやカビを綺麗に除去して、生えて来なくなれば良いのではないでしょうか?大同防水はそこにフォーカスしています。
苔(コケ)が生えやすい塗膜の性質
外壁に苔が生えやすくなる理由は立地条件の他、塗膜の性質があります。
現在、市販されている塗料の塗膜の性質のほとんどが「親水性塗膜」といって、ワックスがかかっていない車のボディーのように、水がじわ~っと馴染む性質に作られています。
これは、外壁に付着した汚れを雨で洗い流すことが目的で、長年塗料業界が外壁を綺麗に保つために研究してきた結果生まれたものです。
ところが塗料業界は、親水性塗膜が引き起こすデメリットをあまり考えていませんでした。親水性塗膜が雨漏りを引き起こす要因にもなりますし、汚れを洗い流そうとすることが仇になって、逆に苔が生えてしまう要因にもなっているのです。
水が馴染みやすい性質であるということは、雨がかかると玉のように水滴にはならず、外壁全体が濡れやすくなります。濡れた外壁が乾きにくい条件と相まって、苔やカビの温床になるのです。
苔(コケ)が生えている外壁のメンテナンス方法
外壁塗装はせずに綺麗にする
一般の方から見れば、苔もカビも汚れと認識されるので、外壁をきれいに塗り替えたいとお考えになるのではないでしょうか?
苔が生えてしまった場合の対策は、第一に除去することです。
そこで、大同防水では
①苔・カビを分解除菌する
②苔・カビが生えにくくする
③付帯部を塗り替える
④シーリングを高耐久シーリング材で打ち替える
⑤抗菌光触媒コーティングをする
というご提案をしております。
このメンテナンス方法をオススメする理由は、次の3つあります。
まず一つ目は、新築のときに高耐久な外壁を選んでいた場合、10~15年程度で塗り替えしなくても問題はないからです。いろんな現場を見て調査してきましたが、高耐久な材質が使われている外壁は、15年経過してもチョーキングが発生せずに親水性も残っています。
そして二つ目は、住宅がみすぼらしく見えるのは、雨樋や破風板などが傷んでいたり、外壁は苔やカビで黒く汚れているというパターンがほとんどだからです。
最後の理由は、苔やカビは立地条件が大きく関わっている問題なので、塗装をしても数年で再発してしまうからです。せっかくお金をかけて塗装をしても、すぐに再発してしまっては塗り替えの意味がありません。
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バイオ洗浄中
苔を除菌洗浄します。労働安全衛生法(GHS)・PRTR法非該当で安心安全です。
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抗菌光触媒コーティング中
紫外線の力でコケやカビを分解除菌します。タイルの上からでも施工できます。
高圧洗浄を行う
高圧洗浄で苔を除去する方法もあります。ただし、コケが生える原因を改善しなければいくらバイオ洗浄しても再発するので、根本的な解決にはなりません。
【プロに依頼した場合の価格の目安】
仮設足場代・・・住宅1棟 約16~20万円程度
バイオ洗浄・・・・住宅1棟 約6~7万円程度
通常の7~9Mpaの高圧洗浄で落ちますが、梯子などで洗浄する場合は安全面で不安が残ります。そのため、洗浄作業をする場合でも仮設足場が必要です。
苔を滅菌する洗浄剤は別途となります。
住宅に最も重要な性能は通気性能
苔の発生においてまず考えるべきなのが「なぜ壁の中の断熱材が湿気てしまったのか?」です。それは外壁の通気性が乏しいことが原因です。
新築時にはせっかく通気性が高い塗料を塗ってあったのに、塗り替え時に通気性の低い塗料を塗ってしまったのかもしれません。恐ろしいことです・・・。
住宅の寿命は通気性に比例します。なぜなら、木材はある一定の湿気を超える水分を含むと腐りやすくなるだけではなく、セルロースを分泌するからです。そしてこれが白アリの大好物なのです。
ただ塗りさえすればよい、というものでは決してないのです。塗り替えをするときは、どんな塗料を塗るかが肝心です。下手をすれば苔が生えるのみならず、家の寿命を縮めてしまうことになりかねません。
施工後10年経過した物件を見学しませんか?
実際に施工して10年経過した建物に、本当に苔が生えていないか、汚れていないか、お客様のご自身の目で確かめてください。
大同防水では、10年先の未来をお見せすることで安心してご用命頂けるよう努めています。