外壁塗装に失敗してしまう理由
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外壁塗装をしたら雨漏りが始まったとか、まだ二年しか経っていないのに塗装がはがれて来たとかトラブルに当たってしまう方が少なからずいらっしゃいます。お気の毒な話ですし、残念でもあります。2~3万円の出費ならまだ諦めもつくというもの、100万もの出費となるとそうも行きません。
失敗してしまったのは何故でしょう?どうしてそんな業者を選んでしまったのでしょうか?お客様の運が悪いからでしょうか?
違います。ある法則のもとでそうなってしまったのです。
安かろう悪かろう
「安かろう悪かろうの法則」というものがあります。安いものは長持ちしない、安いものは少ない、安いものは手に入れ易い、安いものは悪いのです。ユ○クロの洋服は長くは着れませんしブランド物のバッグは長持ちします。
「そんなことくらい知ってるわよ」という方、そうですね、知ってらっしゃったはずなんです。でも知ってたはずなのに飲み込まれてしまった、安かろう悪かろうの法則に。
吉野家で牛丼を注文すれば単品なら280円で済みます。徹底的にこだわったおいしい牛丼が280円で食べられる、安いですね。
でも牛丼の並だけを単品で注文すれば、の話です。卵が欲しいな、みそ汁も欲しいな、漬物もちょっとつつきたいな、並じゃ少ないから大盛りにしようとなります。すると一気に価格は上がって、気が付くと800円もレジで支払ってるのです。決して安くないと思います。
でも私は満足しています。なぜなら、短い時間でおいしい牛丼を腹いっぱい食べたられたからです。このとき私の欲求は安さを求めていないのです。吉野家でおいしい牛丼を安く食べたいとは鼻から思っていないのです。ここが重要なんです。
安さを求めるなら、牛丼の並を単品で頼めば良い。安かったという欲求と一緒においしいという欲求も満たすことができるでしょう。でも、おなかいっぱいという欲求は満たせませんし、なんだか物足りないなという不満と、セットにすればよかったなという後悔が残るかもしれません。
外壁塗装もこれと同じ、塗装工事のみの項目だけで言えば安いのです。例えば一般の住宅の外壁の面積は約150㎡です。シリコンプランで30万円、無機プランで45万円、ガイナプランで48万円、光触媒プランで67万円といった具合です。安く感じませんか?
これに最低でも足場代が必要ですし、樋や庇などの付帯部の塗装や、シーリングの打ち替えや、屋根の塗装などが付いて来ると100万円以上になるわけです。
足場代を20万円とすればシリコンプランなら50万円で外壁塗装はできることになりますが、樋は古いままですから、ああ・・・樋も一緒に塗って貰ったら良かったなぁ・・・となるんです。牛丼と同じですね。
安いものを求めるというのと、安ければうれしいというのは違います。誰でも安ければうれしいんです。でも誰もが安さだけを求めてはいません。
その証拠にメルデセスやレクサスに乗る人、グリーン車やプレミアムシートにしか座らない人が居ます。なぜでしょうか。
外壁塗装は嗜好品
外壁塗装に安さを求めるのがそもそも間違いなのです。外壁塗装は牛丼の並ではないですし、自由席でもエコノミークラスでもありません。外壁塗装はそもそも、きれいにしたいという欲求を満たす贅沢な嗜好品なのです。
貯蓄がない人は外壁塗装は出来ません。残念ですが仕方がありません。でも無理にやらなくてもいいんです。外壁塗装をやらなくても死にはしません(笑)
外壁塗装は機能性を求めるべし
塗料には機能の付いた塗料があります。塗るだけで雨漏りしなくなったり、部屋が涼しくなったり、自分で汚れを洗い流したりする塗料があります。ただ塗るだけでは塗らないほうがマシなくらいです。何となくご近所さんが塗り替えたから、なんていう理由でやる必要なし!
そのお金で旅行に行くなり車を買い替えるなりして人生を楽しんだ方がよっぽど良いと思います。外壁塗装は嗜好品だからこそこだわるべきです。新築の状態より良い状態にするために塗り替える、と思ってください。外壁塗装はそもそも安いはずがないのです。
一度失敗した人はすでにお金をドブに捨ててしまったわけですから、次にやるときは慎重になります。でもお金を無駄にしてしまった分、次の予算をケチる傾向にあります。これが大きな間違いです。だから失敗したんでしょと言いたい(笑)
安さを求めるとまた安さを求めてしまう、これが「安かろう悪かろうの法則」です。一度外壁塗装に失敗したことがあるなら、今度は失敗しないようにしてほしいと心から願うばかりです。